この記事では、ワンダーファイが2023年にカンボジアの首都プノンペンの公立小学校において、知育アプリを活用した教室を開講したことについてお伝えいたします。
プノンペンの公立学校プレアノロドム小学校において、知育アプリ「Think!Think!(シンクシンク)」を用いる教室Japan Digital Learning Center(JDLC)を2023年6月15日より設立しました。この教室で、小学校の4−6年生の全ての生徒約1500人が、週一回無料で最新のデジタル学習に持続的にアクセスできるようになりました。
6月15日に行われたオープニングセレモニーでは、駐カンボジア日本大使、JICAカンボジア事務所所長、カンボジア教育・青少年・スポーツ省次官が出席しました。

JICAと連携しカンボジア公教育に携わる背景
オープニングセレモニーの大使によるスピーチでは、本プロジェクトが開始した背景としてワンダーファイがカンボジア教育省やJICAと官民連携しながらカンボジアのSTEM教育の発展に寄与してきたことが述べられました。
ワンダーファイは2017年から独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)と子ども向け思考力育成アプリ「シンクシンク」を用いたカンボジアにおける実証実験(*1)を行ってきました。2020年には、COVID-19下で通学が困難になった状況で、教育省のオンライン授業プラットフォームやカンボジア国営放送でシンクシンクを使ったオンライン授業を行い、毎回2万人の視聴者を集めました。(*2)こうした貢献が認められ、今後も継続的に良質な教材を提供すべくJDLCの設立に至りました。
植野篤志駐カンボジア日本大使、讃井一将JICAカンボジア事務所所長
カンボジア教育省は公立小学校と民間企業が連携して良質な学習を提供するスキームを推奨しており、この事業も日カンボジア友好70周年記念事業(*3)の認定を受けています。JDLCは、教室を提供する公立学校プレアノロドム小学校、教材と講師と教室運営を担当するワンダーファイ株式会社、パソコンなどのハードウェア支援を担当するアクティブピープルマイクロファイナンスの3団体によって設立されました。
(*1)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000012970.html
(*2)https://www.jica.go.jp/priv_partner/information/sdgs/2020/20201111_01.html
(*3)https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/kh/page23_004056.html
日本の教材で学んだ子どもたちが、日本とカンボジアの架け橋に

日本e-learning大賞を受賞したシンクシンクは、ワンダーファイが掲げるミッション「世界中の子どもが本来持っている知的なわくわくを引き出す」に基づいて作られた知育アプリです。
カンボジア国内で多くの公立学校、私立学校、日本人学校に導入され、4000人以上の生徒が日常的にシンクシンクを使って学習しています。良質なデジタル学習をさらに継続的に提供できるJDLCで、日本の教材で学んだ生徒たちが日本とカンボジアの架け橋として活躍することが期待されています。
【知育アプリ「シンクシンク」HP】https://think.wonderfy.inc/
公教育と私塾の両面から、カンボジアの人材育成に貢献

現在、カンボジアでは中間層から富裕層の間で、子どもの教育への関心が高まっており、質の高い教育を子どもに受けさせたいと考える保護者が増えています。そんな中、ワンダーファイは2022年1月にプノンペンで「Think!Think! Learning lab」(*4)という思考力とプログラミングに特化した教室を開講しました。現在、1校目が定員に達し入会待ちが発生するようになったため、今月新たにプノンペンのチップモンノロモールに2校目を開講いたしました。
Think!Think! Learning labでは、国立プノンペン教員養成大学との提携により、学生や卒業生の教室でのインターンシップを受け入れています。ワンダーファイは教材開発という枠組みにとらわれず、さまざまな形でカンボジアの人材育成に貢献できるようこれからも尽力して参ります。