相似が「見える」感覚を体験できるアプリ教材『究極の平面図形<相似・面積比>』開発者インタビュー<前編>

ワンダーファイについて受験教材制作算数/数学の世界

中学受験の算数において、多くの子どもたちが壁にぶつかる「相似・面積比」の問題。「どこから手をつけていいのかわからない」というつまずきは、子どもだけでなく中学受験に向き合う保護者にとっても大きな課題です。

ワンダーファイが新たに開発する『究極の平面図形<相似・面積比>』は、図形問題を解く際の「考える道筋」が見えるようになるアプリ教材です。今回は、このアプリの特徴と、子ども目線に寄り添ったUI・UX設計について教材開発者へインタビューを行いました。

『究極の平面図形<相似・面積比>』とは?―シリーズの新たな展開

『究極の平面図形<相似・面積比>』は、好評を博している『究極』シリーズの第4弾として登場するアプリ教材です。これまでの「立体」「計算」に続き、初めて平面図形の分野に踏み込んだ意欲作となっています。
中学受験の算数において、平面図形の問題は「見える子」と「見えない子」の差が最も顕著に表れる分野でもあります。立体切断に並ぶ高度なテーマですが、基本は「高さ共通」と「相似の法則」を使ったパズルのようなもの。平面図形の問題を、「パズルのように」解く楽しさを手軽に体験できるのが、『究極の平面図形<相似・面積比>』です。
子どもたちに考える楽しさを体験してもらうために、どんな工夫が詰まっているのか、開発者に聞いてみました。

コンテンツディレクター 三宅 加織 

広島県で生まれ、8人+犬1匹家族の中でのびのびと育つ。早稲田大学時代にアルバイトを通して、子どもの教育に携わる楽しさを実感。新卒で花まる学習会に入り、教育現場の経験を積む。直接少数の子どもに関わるだけでなく、コンテンツ開発を通じてもっと多くの子どもたちと関わりたいと考え、ワンダーファイに入社。コンテンツディレクターとして活躍中。

学習デザインと独自のアプローチ

──アプリは具体的にどのような構成になっているのでしょうか?

三宅:全体で120問近くの問題が用意されています。「技を習得するための問題」から始まり、技の習得→演習→習得→演習・・・と間に演習もはさみながら、徐々に技を増やしていくという流れです。全体は13のエリアに分かれており、段階的に高度な問題に挑戦できる設計になっています。

アプリの操作はシンプルで直感的です。問題に対して「技」を選択し、それを適用する箇所を選んでいきます。正解すれば次のステップに進み、すべてのフローが埋まるとクリアとなります。

──他の教材と比べて、どのような点が特徴なのでしょうか?

三宅:最大の特徴は、幅広い問題に対応できる解き方を「技」の形式で体系化している点です。紙の教材では、過程を鉛筆で書いていくうちに「結局、今何をやっているんだっけ?」と手がかりを見失ってしまうこともあります。私たちのアプリでは必要なところだけが浮き上がって見える演出を施しています。これにより、子どもたちは本質的な部分に集中できるようになります。

子どもたちの「できた!」を引き出すUX設計

──どのような場面で子どもたちは達成感を得られるのでしょうか?

三宅:フローがカチッとはまる瞬間が大きな達成感につながります。また、フローが進むごとに問題画像に変化が現れるので、自分の選択が正しかったことが視覚的に確認できます。

計算式を書かせたりといった作業はアプリの中にあえて入れていません。「この問題は、この技を使えば解けるのでは?」と自分で判断するという体験を、まずはたくさん積んでほしいという意図からです。

平面図形の問題が得意な子が持っている「こうすれば解けるじゃん!」という流れが見える感覚を、多くの子どもたちに追体験してもらいたいという思いがあります。

開発の裏側――難しさと工夫

──問題の見せ方について工夫した点を教えてください。

三宅:動きが少ない平面図形におけるUX設計は大きな課題でした。そこでボタンを押した時の手応えや、数値や線の変化が目に見えるような演出を取り入れ、変化を感じ取れるデザインにしています。問題をクリアしたときや技を習得したときにはちょっと嬉しくなるような演出も入れていますが、過度にならないよう配慮しました。

図形をドラッグして選択する案や、考えながらアプリ内に書き込みができる機能を入れる案もあったのですが、選択肢式でシンプルに仕上げました。なぜそうしたシンプルさを追求したかというと、子どもたちにとって、最初わからないときに、不要な比を書き込んで図がごちゃごちゃしてきて、ジタバタして結局よくわからなくなることがよくあったからです。

選択肢式だと適当にやってしまうのでは?という懸念もありましたが、ノーミスなら星型のメダルがつくような仕組みも用意しています。星のついた問題は「順を追ってちゃんと自分で考えられた」という証になります。

子どもたちの実際の反応

──実際に教材を使ってみた子どもたちの反応をみて、印象的だったことはありますか?

三宅:できている、あっているということがわかりやすくて達成感があったようです。新しい技が出てきたときには「やったー!」と喜んでいました。

問題をパッと見たときに解き方の流れすべてが見えなくても、試行錯誤しながら技をはめていくにつれて「あ!次はこうだ!」と一手先が見えた感覚を味わってもらえていたのが嬉しかったです。

アプリだからこそ「どこに注目すれば良いか」が伝わりやすくなっていると感じました。

以上、『究極の平面図形<相似・面積比>』教材開発者インタビュー<前編>でした。後編では、問題の作成者へのインタビューを通して、平面図形問題の魅力と問題作りへのこだわりを聞いてみました。こちらのリンクからぜひご覧ください。

平面図形問題の魅力と問題作りへのこだわり。『究極の平面図形<相似・面積比>』開発者インタビュー<後編>

編集後記

子どもたちには「解き筋が見える」感覚を、保護者には「子どもが自力で理解できる」安心感をもたらす本アプリ。ワンダーファイの『究極』シリーズ最新作『究極の平面図形<相似・面積比>』には、タフな中学受験をわくわくしながら楽しんでほしいという思いが込められています。中学受験を目指すお子さまをお持ちの保護者の方、算数の相似・面積比に苦手意識をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてください。

『究極の平面図形<相似・面積比>』公式HP:https://similarity.ultimate-math.com/

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