『自分の頭で考える子に育つ 学ぶ力の伸ばし方』著者インタビュー 「伝えたかったのは、保護者の方へのリスペクト」

シンクシンクワンダーファイについて教材制作

AIが急速な勢いで社会に浸透し、「いい大学を出て、いい会社に入る」という従来の“正解”が揺らいでいる今、“わが子がその子らしく伸びていくにはどうすればいいのか”と考える保護者の方も多いのではないでしょうか。

そんな方にぜひ手に取っていただきたいのが、本書『自分の頭で考える子に育つ 学ぶ力の伸ばし方』です。

今回は、知育アプリ『シンクシンク』の開発者であり、ワンダーファイ代表でもある川島に著者として込めた思いを聞きました。

「これで良かったんだ」保護者の方から届いた言葉

──出版後、どのような反響がありましたか?

川島:書籍を読んだ保護者の方から直接お話しを伺う機会があったんですが、「こういう考え方、してました!これでよかったんですね」と言ってくれた方がいて、嬉しくなりました。


教育に関するノウハウがあふれる中では、「今のままではいけない、もっと何かしてあげられることがあるんじゃないか」という気持ちになりがちです。「保護者は大切なことを既につかんでいる」という視点がどうしても抜けてしまうことがあるので、読んだ方の視点を増やすきっかけになればと。

伝えたい思いが、必要としている保護者の方に届いていたことが何より嬉しかったです。

保護者の方へのリスペクトを伝えたい

──書籍を作成する過程で、特にこだわった部分はありますか?

川島:保護者の方へのリスペクトが伝わるように、というのは心がけました。

私が教育の場などで関わるよりはるかに長い時間、日々子どもと向き合っているのは保護者の方です。その方々に、一方的に「こうすればいいですよ」と上から目線で語ることはしたくありませんでした。

教育に関するエビデンスは増えていますが、目の前のわが子にそのまま当てはめることは難しい場面もあります。
良し悪しが判断できるのはずっと先ですし、そもそも一概には言えません。
だからこそ、「こうすればいいですよ」という単純なノウハウとして提示するのは危険な面があると感じていました。

「思考力を引き出す縁作り」は、教材づくりにも共通する視点

──書籍にも書かれている考え方「思考力を引き出す縁作り」は、教材開発の際にも意識しているのでしょうか。

川島:知育アプリ 『シンクシンク』でも、思わず“やりたくなる仕組みづくり”を大切にしています。
文章を読まなくても直感的に理解できたり、ゲームのように自然にレベルアップしたり。あと「間違ってちょっと笑えるような感じ」の演出を入れることも意識しています。

『ポケモンフレンズ』の開発でもかなり試行錯誤したのですが、例えば「間違えるとキャラが悲しそうにしている」だけでも、子どもにとっては「もうやりたくない」と思うきっかけになることがあります。 間違ったときにもくすっと笑える表現にすることで、「間違うことは怖くない」という感覚が伝わるよう工夫しました。

他にも「刺激を強くしすぎない」ということも気をつけています。

演出やゲーム内報酬は、最初に興味を持ってもらうためには必要なものです。けれど、教材を解き続ける原動力は、あくまで「考えるのが楽しい」「問題そのものが面白い」という気持ちであってほしい。

濃い味に慣れると素材本来の味がわからなくなるように、過度な刺激は「考えることの楽しさ」を感じる妨げになることがあります。教材ごとに「ちょうどいい刺激」を探ることを、常に模索しています。

子どもは「問う力」をすでに持っている

最後に、書籍に書ききれなかった思いや、補足しておきたいこと等はありますか?

最近、「問いをもつ力」の重要性をよく耳にしますが、そういった力は身につけさせるのではなく、もともと子どもが持っているものだと思っています。

加えて、「保護者の方は大切なことを既に掴んでいる」と私は感じています。

子どもと向き合っていると、どうしても余裕がなくなり、いろいろなことに追われて「こうだったらもっとよかったのに」という思いが募ることもあると思います。でも、保護者の心に余裕があることこそが、お子さんにとって良い影響をもたらすと私は感じています。

どうかまずご自愛いただき、そのうえで「うちの子らしくて、かわいいな」と思える瞬間に、たくさん出会っていただけたら嬉しいです。

編集後記

以上、『自分の頭で考える子に育つ 学ぶ力の伸ばし方』著者インタビューでした。

お子さまが「その子らしく伸びていくこと」に必要なものは、日々お子さまと向き合ってこられた保護者の方が、すでにたくさん持っていると感じます。

本書が、その“気づき”をそっと後押しし、日々の子育てが少しでも温かい時間となるきっかけをお届けする一冊になれば幸いです。

書籍情報

・タイトル:『自分の頭で考える子に育つ 学ぶ力の伸ばし方』
・著者:川島慶
・発売日:2025年8月29日(Amazon先行販売:8月26日)
・仕様:単行本(ソフトカバー)
・ページ数:216ページ
・価格:1,870円(税込)
・ISBN:978-4-7993-3195-8
・発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
全国の書店・オンライン書店にて発売

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自分の頭で考える子に育つ学ぶ力の伸ばし方