ワンダーファイ代表・川島慶が見ている数字の世界「Wonder in Numbers」誕生の裏側

幼い頃から考えることや算数が大好き。東京大学工学部卒、過去には「算数オリンピック」の問題制作や東京大学非常勤講師を歴任している、無類の「算数オタク」として知られる、ワンダーファイ代表の川島慶。
ある日、ワンダーファイのメンバーと話していたとき、川島がこんなことを言いました。
「実は私、昔から数字に色がついて見えるんですよね」
数字に、色がついて見える……?
なんだそれ、面白い。なんだか、とても川島っぽい!
せっかくなら、算数オタクが見ている数字の世界を、ほかの人にも見える形にしてみたい。そんな流れで「川島の数字の見え方」をデザインしたTシャツをつくるのはどうかという話になりました。
そして、本当につくってしまいました!

完成したのが、「Wonder in Numbers 見るたびに、数の神秘と面白さが見つかるTシャツ。」です
黒地に並んでいるのは、1から55までの数字。似た色の数字がいくつもある一方で、42だけは複数の色が交わり、レインボーのような特別な表現になっています。
輪郭だけで描かれた数字があったり、全体が三角形に並んでいたりするのも、どうやら偶然ではないようです。
これは、いったいどういうことなのか。川島本人に、Tシャツに隠された数字の世界を解説してもらいました。
プロフィール
川島 慶(かわしま けい) ワンダーファイ株式会社 代表

1985年、神奈川県生まれ。栄光学園中学校・高等学校、東京大学工学部を卒業後、同大学院工学系研究科を修了。花まる学習会を経て、2014年にワンダーファイを設立した。
世界150カ国・350万ユーザーが利用する思考力育成アプリ『シンクシンク』や、STEAM教育領域の通信教育『ワンダーボックス』を開発。Google Play Awardsをはじめ、世界的な賞を多数受賞している。
「算数オリンピック」の問題制作や東京大学非常勤講師を歴任。2025年7月リリースの『ポケモンフレンズ』では、教育監修・問題設計を担当した。著書に『自分の頭で考える子に育つ 学ぶ力の伸ばし方』など。
「数字に色がついて見える」って、どういうこと?
——「数字に色がついて見える」と聞くと、2は赤、3は青というように、数字ごとに決まった色が見えているイメージがあります。
川島:それとは少し違います。
たとえば私にとって、32と36はまったく違う色をしているように感じます。32は2を重ねてできている数字ですが、36には2と3の両方が入っている。見た目はどちらも二桁の数字ですが、私にはかなり違う種類の数字に感じられるんです。
数字そのものに色が塗られているというより、「何と関係しているのか」「どんな性質を持っているのか」によって、それぞれ違う色や質感を持っているように感じる、というのが近いと思います。
同じ色の数字には、どんな共通点がある?
——Tシャツを見ると、2、4、8、16、32が同じピンク系の色になっていますね。
川島:このTシャツでは、2・3・7を色の中心にしています。
2、4、8、16、32という2の累乗はピンク系。3、9、27という3の累乗は水色系。7と49は黄色系です。
さらに、2と3が交わる6、12、18などには紫、2と7が交わる14や28にはオレンジ、3と7が交わる21にはミントグリーンを使っています。
説明を聞くとすぐにわかりますが、最初は何も知らずに眺めて、「なんでこの数字とこの数字が同じ色なんだろう」と考えてもらえたら面白いですよね。

なぜ42だけレインボーになっている?
——では、ひときわ目立つ42には、どんな意味があるのでしょうか。川島さんが42を特別に好きだからですか?
川島:いや、42に昔から特別な思い入れがあったわけではないんです(笑)。
42は、2×3×7。つまり、このTシャツで色の軸にした2・3・7を、すべて持っている数字です。
1から55までの中で、その三つがすべて交わるのは42だけです。
だから、「42を特別にしよう」と最初に決めたのではなく、ルールに沿って数字を並べていった結果、42が自然に特別な存在として浮かび上がりました。
色以外にも、法則が隠れている?
——輪郭だけで描かれた数字や、三角形の並びにも意味があるのでしょうか。
川島:はい。1、2、3、5、8、13、21、34、55というフィボナッチ数は、色とは別に輪郭で表現しています。
数字の配置も、1段目には1個、2段目には2個、3段目には3個……というように、段が下がるごとにひとつずつ増える三角形にしています。
そのため、各段の最後には1、3、6、10、15……という三角数が現れます。
最後が55なのも気に入っています。1から10までを三角形に並べると55で終わるのですが、55はフィボナッチ数でもあるんです。三角数であり、フィボナッチ数でもある55で終わっている。ここも、ちょっとしたオシャレポイントですね。
全部を一度に理解してもらう必要はありません。「なぜこの数字には輪郭があるんだろう」「なぜ55までなんだろう」と、少しずつ発見してもらえたらうれしいです。
素数が、あえて目立たない色なのはなぜ?
——グレーで控えめに表現されている数字もあります。
川島:素数は、あえて目立たない色にしています。
ほかの数字と簡単には交わらない、目立たないけれど孤高の数字、という感じです。
あえて控えめにすることで見えてくる存在感もあります。
——5にも独自の色をつけるなど、さらに多くの性質を表現することもできたのでしょうか。
川島:やろうと思えばできます。でも、すべてを表現しようとすると、どんどん色が増えて、Tシャツとしてはきれいではなくなってしまいます。
数学的に完全な分類表をつくりたかったわけではありません。
見た瞬間に少しきれいで、眺めていると「何かありそう」と感じる。そのうち、自分で法則を探したくなる。そのバランスを大切にしました。
「正解」を教えるTシャツではない
——このTシャツを見た人に、どのように楽しんでもらいたいですか?
川島:私と同じ見方をしてほしいわけでは、まったくありません。
むしろ、その人にはその人なりの見方があるはずだと思っています。
教育では、大人が知っている見方や正解を、つい先に子どもへ教えたくなります。でも、先に答えを説明してしまうと、子どもがわくわく学べる機会を奪い、結果的に身につきもせず、もったいないことが多いです。
私自身の数字の見え方も、ひとつの例にすぎません。
このTシャツをつくるときに大切にしたのは、私の感覚を正解として見せることではなく、それをきっかけに、子どもたちがもともと持っている感覚を引き出すことでした。
「なんで同じ色なんだろう」「もしかして、こういうルールなのかな」と、自分なりに眺めて考える。その時間そのものを楽しんでもらえたらうれしいです。
数字を着ると、世界の見え方が少し変わるかも
こちらは、実際にTシャツを購入して着てくれているお子さんと川島のツーショット。大人用だけでなくキッズ用もあり、一緒に数字の世界を楽しめます。

一見すると、ただ並んでいるように見える数字たち。
けれど少し見方を変えると、色がつながり、別の法則が重なり、それぞれの数字の個性が浮かび上がってきます。
42が自然に特別な数字になったり、目立たない素数がかえって孤高に見えたり。数の神秘と面白さは、思っている以上に奥深いものです。
ワンダーファイはこれからも、答えを知ることだけではなく、「なんだろう?」「考えてみたい」と心が動く瞬間を大切にしながら、数字の面白さやワクワクに出会えるコンテンツをつくっていきます。
「Wonder in Numbers 見るたびに、数の神秘と面白さが見つかるTシャツ。」は、Wonderfy公式オンラインストアで販売しています。
大人用・キッズ用、ブラック・ホワイトを展開しています。商品情報や在庫状況は、公式オンラインストアでご確認ください。
■ 思考力が育つ知育アプリ『シンクシンク』について

『シンクシンク』は、ワンダーファイが掲げるミッション「世界中のこどもが本来持っている知的なわくわくを引き出す」に基づき作られた知育アプリです。考える力の土台となる5つの分野(空間認識・平面認識・試行錯誤・論理・数的処理)を、網羅的に楽しみながら学べるアプリとして、2016年より各アプリストアで配信を開始し、2025年12月で累計ユーザー数が350万人を突破しました。
Googleによるアプリアワード受賞、キッズデザイン賞受賞など国内外で高い評価を受けており、言語の壁を超え、世界150カ国の子どもたちに愛されています。
https://think.wonderfy.inc
■ 遊びながら学ぶSTEAM通信教材「ワンダーボックス」について

2020年4月にスタートしたワンダーボックスは、デジタルとアナログの組み合わせにより、家庭で子どもの「思考力・創造力・意欲」を引き出すSTEAM領域の通信教育サービスです(対象年齢:4〜10歳)。キッズデザイン賞・グッドデザイン賞・ペアレンティングアワードなど、数多くのアワードを受賞しています。
https://box.wonderfy.inc
